montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ジョージ・マーチン 死ぬのは奴らだ (2014―7)

f:id:montana_sf16:20220619043011j:image💿️Live and Let Die Soundtrack - YouTube

子どもの頃、007には胸を躍らせたものです。大人になって初期の作品を見直してみると、ずいぶん大雑把な作りだったりもするわけですけど、その緩さも含めて自分はこのシリーズが好きでした。好きが高じて、スパイ物を読みふけってましたし、挙句の果ては、その昔、 一緒に起業したパートナーに対し、「スパイになりたかった」と答えてしまったほどなんですwww🤭 質問の趣旨はおそらく「どんな仕事に就きたかったか?」という意味なのだろ-な?ということは、薄々気づいてはいたのデスガ…🙄 つまり社会人として最初の就職にもかかわらず、あまりにも正直に答えてしまいました。ま、幸い、その答えを面白がってくれたので、事なきを得ました(笑) さて、007シリーズの中でも特に印象深いのが初めて映画館で見たこの作品、「死ぬのは奴らだ」です。ショーン・コネリーさんよりも、はるかにボンドらしいロジャー・ムーアさんの007デビュー作です。イヤいあ そりゃも-憧れましたね。本当にカッコよかった。この作品では、主題歌をポール・マッカートニーウィングスが歌っています。それまでシャーリー・バッシーさんとかスタンダード系の歌手ばかりが起用されていて、ロック系からは初めてでした。まあ、超大物ですけどネ。さすがにポールは手堅くまとめています。スパイ映画っぽいフレイバーをぷんぷんさせながらも、見事にポップな楽曲で、ポールのコンサートでも定番になっていました。大天才はこういう遊び心に満ちた試みを軽々とこなすんですねえ。そして、ポールがジョージ・マーチンさんとのレコーディングを希望したことが縁となって、映画のスコアもすべてジョージが担当することになりました。

f:id:montana_sf16:20220619092029j:image f:id:montana_sf16:20220619092048j:image f:id:montana_sf16:20220619091949j:image 
f:id:montana_sf16:20220619092130j:image f:id:montana_sf16:20220619092144j:image🎦Paul McCartney & WINGS - Live And Let Die - YouTube

007と言えば、ジョン・バリーさんが長らく音楽を担当していましたが、ちょうど前作でプロデューサーと喧嘩別れしたことから、渡りに船だったようです。ジョージ・マーチンさんは、この期待に見事に応えて、最初の作品から007シリーズの音楽を担当していたかのような馴染みっぷりです。ま、考えてみれば、イギリス人にとって007は日本人にとっての寅さんのようなものですしね。型がしっかりしていますから、ジョージほどの人ならば軽やかにこなせるんでしょうね。舞台はカリブ海に浮かぶ島ですから、カリブの匂いも感じられますし、スパイ・アクションとゴージャスなラブ・シーンは見事に定番サウンドで決めています。そして、主題歌は劇中では女性ソウル・シンガーが歌っていて、それはソウル・アレンジが施されています。主題歌以外の曲は ほぼすべてジョージ・マーチンさんによるオリジナルで、録音はジョージのオーケストラを使って行われています。最後にお馴染みの名曲「ジェームズ・ボンドのテーマ」が流れますが、さすがにこれはモンティー・ノーマン作曲のオリジナルが使われています。この「ジェームズ・ボンドのテーマ」が通奏低音になっていて、これが型となっているのでしょう。あちらこちらに顔を出していますから、ある意味、全体がこのテーマの変奏曲のようでもあります。どの曲にも007マークが刻印されていて「定番」の凄味を感じます。

Live and Let Die / George Martin (1974 United Artists)