montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ザ・ブルーハーツ トレイン・トレイン (2016―1)

f:id:montana_sf16:20230318070016j:image💿️【TRAIN TRAIN】THE BLUE HEARTS - YouTube

とにかくストレートなパンク・サウンドで突っ走ってきたザ・ブルーハーツですが、3作目となる「トレイン・トレイン」では、ザ・ジャムやクラッシュなどと同じようにストレート一辺倒ではなく、さまざまな音楽的な背景を感じさせるカラフルなアルバムを作りました。本作品はザ・ブルーハーツ出世作であり、アルバムの売り上げは50万枚を越え、オリコン・チャートでも3位となる大ヒットを記録しています。シングル・カットされた「トレイン・トレイン」と「青空」もトップ10入りするヒットとなり、彼らの代表曲になりました。プロデューサーの発案だそうですが、アルバムの仕様はコンセプト・アルバムです。ジャケットは列車の切符を模していますし、見開きジャケの内側には機関車のイラスト、ブックレットは電車のヘッドマークとなっています。まさにトレイン・トレインです。さらに一曲目の「トレイン・トレイン」の冒頭に汽車が走っている風なハーモニカが出てくると、最後の曲の後に「トレイン・トレイン」のさびとハーモニカがもう一度流れる仕組みです。こうしたコンセプトを採用したところにも彼らの変化を感じます。サウンドの方でも、一貫して疾走感のあるシンプルなサウンドではあるのですが、やはり一筋縄ではいきません。それはストリングスやホーンの使用、ゲスト・ミュージシャンの起用などからも分かります。4人だけのシンプル・サウンドだけというわけではありません。

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f:id:montana_sf16:20230318072146j:image🎦【公式】ザ・ブルーハーツ「TRAIN-TRAIN」【3rdシングル(1988/11/23)】THE BLUE HEARTS / TRAIN-TRAIN - YouTube

🎦【公式】ザ・ブルーハーツ「ラブレター」【4thシングル(1989/2/21)】THE BLUE HEARTS / Love Letter - YouTube

「ミサイル」では真島昌利ローリング・ストーンズばりのギターが出てきます。「無言電話のブルース」にもストーンズの影響がみられます。真島の格好はそう言われてみればキース・リチャーズロン・ウッドのそれにもともと近かったです。驚くべきはバラードとしては初めてシングルカットされた「ラブレター」です。コーラスの入り方、リズムなどはまるでスモーキー・ロビンソンのようだと思いました。甲本ヒロトのボーカルはスモーキーの向こうをはって大健闘しています。続く「ながれもの」ではフィドルが入ってカントリー・タッチですし、ふたたび典型的なブルースに戻って真島がボーカルをとる「ブルースをけとばせ」へと流れこみます。このあたりの並びを聴いていると、いかに彼らが多彩な音楽を吸収してきたのかが分かろうというものです。ど素人のクセに何を生意気な…。とのお叱りを覚悟で申し上げれば、当時、ろくに聴きもしないで散々っばら辛口批評をしていた諸先生方を思い出します。あ、イヤ失礼、話戻ります。さらにはフォーク調ともいえる曲調のシンプルな歌もの「青空」での甲本のボーカルのキレもいいです。はっきりと歌詞が聴きとれる甲本のスタイルがレイシストを糾弾する歌詞の説得力を倍増しています。このバンドはとにかく誠実です。タイトル曲の「トレイン・トレイン」は今でもテレビに汽車が映ると結構な確率で流れてくるほどの名曲です。♪見えない自由を求めて♪のサビよりも、♪トレイン、トレイン、走ってゆく♪が良かったです。この勢いがやはりブルーハーツの真骨頂です。ホントしびれますよネ。この当時、ロック・ファンはブルーハーツ派とボウイ派に分かれており、両者はお互いを理解することがなかったという話があります。ま、個人的にはまだ、20代ではありましたが、すでに”若者”と言う意識はなかったので、当時の事情は分かりませんけど、十分にありそうな話だなぁとは思いました。。🤔

Train-Train / The Blue Hearts (1988 Meldac)