montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

スティーヴィー・ワンダー トーキング・ブック (2014―9)

f:id:montana_sf16:20230513115141j:image💿️Talking Book - YouTube

スティーヴィー・ワンダー22歳の時の作品ですけども、何とライナーによれば17枚目の作品です。一体どないなっとるんや~!と言いたいところですけど、スティーヴィーは12歳でデビューしていますから、おかしくはありません。しかも、そのお子様時代にすら全米ナンバーワン・ヒットを飛ばしてますから凄いです。ここまでの10年間に27曲ものヒット・ナンバーを生み出しているということです。豊かな才能にあふれたスーパースターであることは間違いありません。この作品は、それほどソウル・ミュージックに親しみのない、ごく普通の日本人にとってのスティーヴィーのデビュー作品と言えるのではないでしょうか。自分がそうだからというわけではありませんが、多くの人にとってのスティーヴィーはここからじゃないですかネー。何度見ても、「あれ、オルガン弾いてるんじゃないんだ」と思わせるジャケットに包まれています。それほどスティーヴィーとキーボードは切り離せないイメージがあります。リトルの頃はドラムを叩いている写真の方が有名ですが、大人になってからは断然キーボード。この作品ではこれが教科書だと言わんばかりのクラヴィネットサウンドが聴かれますが、その陰に隠れながらもムーグ・シンセサイザーがいい味を出しています。この時期にこうしたムーグの使い方は斬新です。プログレ流の崇める使い方とは一味違います。

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f:id:montana_sf16:20230513121710j:image f:id:montana_sf16:20230513121722j:image🎦Stevie Wonder - Superstition live on Sesame Street - YouTube

🎦Stevie Wonder and Jeff Beck Perform "Superstition" at Rock and Roll Hall of Fame 25th Anniversary - YouTube

ティーヴィーは1969年にボストン大学に入って作曲を勉強し直すと言う立派な道に進みます。自らの才能を分析的に見てみようという試みだったのではないかと推測します。よほど知的なアプローチをとる人ですね。それでいてファンクという凄い人です。この作品は3部作の始まりとなるスティーヴィー全盛期の始まりを告げる重要な作品となりました。「サンシャイン」と「迷信」というスタンダードとなった大ヒット曲ばかりではなく、アルバム収録の地味目の曲もCMで使われていたりすることに気がつきます。要するにスタンダードばかり。彼はとても自分に厳しいので何千曲も没となった曲があるそうです。選ばれただけのことはあるわけです。ワンダー家のごみ箱を探って没曲を失敬すれば、そこそこ売れる歌手になれそうですwww🤭。「迷信」はファンキーなクラヴィネットがとにかく印象的です。ジェフ・ベックのために書いたといいますが、ここまで完璧に演奏しておいて、それはないですよね。おわびに「哀しみの恋人たち」が贈られたということです。サウンドは、基本ファンキーなソウルですが、バラード系も素晴らしく、黒すぎないところがソウルの枠を超えた人気につながったのだろうと思います。歌は文句なくうまいし、演奏もはりがあってぴちぴちしていますし、全く古びることのない作品です。一人でほとんどの楽器を演奏していますが、デヴィッド・サンボーンやレイ・パーカー・ジュニアなどに加えて、ジェフ・ベックが一曲参加しています。ゲストの持ち味をさりげなく引き出した編曲がまた憎い。若いのにホント凄いです。

Talking Book / Stevie Wonder (1972 Motown)