💿️ Noel Gallagher's High Flying Birds - Noel Gallagher's High Flying Birds (Full Album) - YouTube
あまり気にしていませんでしたが、ノエルっていい名前ですね。フランス語でクリスマスを意味する言葉で、男の子にも女の子にもイケます。ただ、あまり使われないのか、自分の知っているノエルは、ノエル・ギャラガーだけです。オアシス番外編と申しますか、オアシス解散後、ノエル・ギャラガーが発表した初めてのアルバムです。オアシスからノエルを除いた方はビーディ・アイと名乗って活動を続けていて、オリンピックの閉会式に出ていました。やはりと言うべきか、ビーディ・アイのアルバムよりもノエルのこのアルバムの方が売れました。オアシスの音楽監督はノエルでしたから、順当と言えば順当かもしれません。しかし、ニュー・オーダーやフー・ファイターズなど絶対エースを失って成功したバンドもありますし、バンドでは脇役だったのに、ソロでは一番成功したロビー・ウィリアムスの例もあります。油断しなかったノエルの勝利です。アルバムは全曲でノエルがボーカルをとっていますから、全体にマイルドな印象を受けます。破天荒なリアムのボーカルがない分、寂しさを感じる人も多いでしょうが、オアシスは解散したのだということをしっかり受け止めたいものです。
🎦Noel Gallagher’s High Flying Birds - If I Had A Gun… - YouTube
楽曲は相変わらず素晴らしいです。いい曲が並んでいます。当然です、メロディーの魔術師ですからね。しかもとてもイギリス的。世代的なものも強いですが、自分はキンクスのレイ・デイビスを思い浮かべました。レイ・デイビスは最もイギリスっぽいメロディー・メーカーです。オリンピックの閉会式で歌った「ウォータールー・サンセット」は素晴らしかったです。もはや、ノエルもそんなブリティッシュ・ジャイアンツの一人なんだなぁ、としみじみ思いました。暴言男ノエル・ギャラガーはこのアルバムを引っ提げて5月に来日した際、ミュージック・ステーションに出演して、その感想をブログに書いたためにAKBファンの怒りをかいました。確かに意訳を読むと罵詈雑言なわけですが、原文を読むと悪口ですらありません。ノエルは大人になったなと感じました。番組の画像でも、ちゃんと裏返さずにピース・サインをしていますし。音楽の方も、やんちゃな感じはなくなっていて、むしろ渋い。落ち着いた大人のロックです。とは言え、年寄り臭いわけではありません。ダンス・ビートに席巻されるロック界にあって、実に正統派な気持ちの良い音です。新しいということはありませんが、ぴちぴちした音ですし、またいい曲が増えたなとしみじみと感慨にふけることのできるアルバムです。何でも次作は実験的な音らしいので、それはそれで楽しみですが、ノエルにはこんなアルバムを年に1回出してくれればそれでいいやとも思います。
Noel Gallagher's High Flying Birds / Noel Gallagher's High Flying Birds (2012)