montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

サン・ラー サン・ソング (2011-5)

HENTAIさん、いらっしゃーい🙋‍♂️ ナンチテw🤭💦

f:id:montana_sf16:20230521081224j:image💿️Sun Ra - Sun song - YouTube

ほとんどの人は知らないと思いますが、サン・ラーという人は地球人ではありません。土星人です。本人がそ-言っているので間違いありません。土星人には耳と目に小さなアンテナがあるそうですから、皆さんもまわりをよく見てみると土星人を発見できるかもしれませんよ。👀 このアルバムは膨大な作品を残したサン・ラーの最初のアルバムです。あのトム・ウィルソンがハーバードを卒業して始めたレコード会社トランジションから発表されました。そーです、あのトムです。ディランやザッパ、ヴェルヴェッツを手掛けたトムです。トム・ウィルソンは同時代の最も進んだジャズを残すことを計画していて、実際、セシル・テイラージョン・コルトレーンを最初に録音することになります。その計画の中にサン・ラー御大が入っていたというのは素敵なことです。とはいえ、トムはトランジションでの成功で、メジャー・レーベルのユナイテッド・アーティストに行ってしまい、この作品をデルマークに売ってしまいます。デルマークは後にタイトルを「ジャズ・バイ・サン・ラー」から「サン・ソング」に変えてこの作品を再発いたします。さて、本作品ですが、録音は1956年7月12日に行われています。この時、サン・ラーはすでに42歳です。バンドは彼を入れて総勢11名、管が6人、ベースが2人、ドラムとパーカッション2人、そしてサン・ラーのピアノです。ぐしゃぐしゃした感じのいいバンドです。

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f:id:montana_sf16:20210924212607j:image f:id:montana_sf16:20220428122357j:image f:id:montana_sf16:20220428122503j:image💿️Sun Ra - Jazz by Sun Ra - July 12, 1956 - YouTube

この作品にはサン・ラー自身が長文のテキストを寄せています。これを同包することもトム・ウィルソンのアイデアです。しかし、さすがにサン・ラーの提出した「宇宙への準備」というタイトルは却下したということです。ちょっと行き過ぎだと判断したのでしょう。このノートはとても素敵です。彼の音楽の目的は「全ての人の心にある、美に触れることで反応して輝くスパーク」を「世界に美を提供し続けることで」点火することだといいます。つまりミッションですね。素晴らしいと思います。サン・ラーはここまでの音楽人生をビッグ・バンドやキャバレーの箱バンなどで過ごしてきていますから、デビューとなるこの作品にもそうした雰囲気が濃厚です。サン・ラーは年齢的にはスウィング・ジャズ時代の人なんですよネ。マイルス・デイヴィスはこのアルバムを「残念なヨーロッパのバンド」と言っていますし、ウィントン・マルサリスも「初期のヨーロッパのアヴァンギャルドサウンドを真似している」と言っています。確かにアメリカのジャズっぽくないところがあります。しかし、そこがとても美しいと思います。ジャズには違いありませんけれども、ロック耳の自分にはとても馴染みやすいサウンドです。バンドの連中には説法ばかりしていたサン・ラーですが、この頃の音はとても猥雑でいて美しいです。このアルバムには心浮き立つような音がつまっています。サン・ラーは「私の魔法のカーペットに乗って一緒に冒険しよう」と自信に満ちています。キラキラ、ぴちぴちした輝きに満たされた何とも言いようのない音がとてもかっこいいです。自分は好きです。

Sun Song / Sun RA and His Arkestra (1956, Transition)