montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

エイミー・ワインハウス バック・トゥ・ブラック (2020-6)

f:id:montana_sf16:20220724210012j:image f:id:montana_sf16:20220724212752j:image🎦Back To Black - YouTube

2006年に発表されたヴィンテージ・ソウル・クイーン、エイミー・ワインハウスの2作目「バック・トゥ・ブラック」です。この時、エイミーはわずかに23歳、にもかかわらず、これが彼女の最後のアルバムになってしまったのは本当に残念なことです。デビュー作「フランク」を発表してから3年、さらにパワー・アップしたエイミーの待望の新作は圧倒的な支持を受け、英国ではもちろん1位、ブリット・アウォードで最優秀女性ソロ・アーティストとなり、ロング・セラーを記録しました。その実力はソウルの本場米国にも飛び火し、グラミー賞で最優秀レコードを含む主要3部門を受賞すると、チャートでも2位に駆け上がりました。ヒップホップに押しまくられていたソウル界の救世主的なイメージもあったのではないでしょうか。本作は名曲中の名曲とされ、グラミー賞の年間最優秀レコード賞と年間再優秀楽曲賞を受賞した「リハブ」で始まります。ビリー・ホリデイと比較される、スモークのかかったようなエイミーのハスキーなボーカルが最高に映える楽曲です。ソウル・ファンを狂喜乱舞させたのは、アル中だった彼女がリハビリに行くくらいなら♪家でレイ・チャールズを聴いていた方がずっとまし♪、♪ダニー・ハサウェイが教えてくれないものなんて何もない♪という歌詞でした。ソウルの神様のような二人への言及です。 その歌詞に象徴されるように、エイミーのサウンドは1950年代から60年代のソウルやR&B、ロックンロールを徹底的に研究しており、アナログ機材を集めて、ヴィンテージ・サウンドに近づけることで、昔のサウンドへのリスペクトを新鮮な形で表現しています。

f:id:montana_sf16:20220724213101j:image f:id:montana_sf16:20220724213116j:image f:id:montana_sf16:20220724213130j:image  f:id:montana_sf16:20220724213148j:image f:id:montana_sf16:20220724213206j:image🎦Amy Winehouse - You Know I'm No Good - YouTube

続く「ユー・ノウ・アイム・ノー・グッド」もさらにヴィンテージ度が高く、ホーンの入り方やリズム隊のサウンドなど鳥肌ものです。英国を代表するロック・バンド、アークティック・モンキーズがステージでカバーしたのもよく分かります。この曲は本当に最高です。カバーと言えば、御大プリンスも本作の「ラヴ・イズ・ア・ルージング・ゲーム」を取り上げています。他にもジェイZが「リハブ」をリミックスしたり、ミック・ジャガーと共演したりと彼女の登場はポップ・ミュージック界にとっては大きな事件だったことが分かります。このサウンドをプロデュースしたのは前作からのサラーム・レミと本作がお初のマーク・ロンソンです。二人ともヒップホップ系にも強い大人気DJプロデューサーです。そんな二人とヴィンテージなソウルを作り上げるのですから、新鮮な響きになるというものです。エイミーの心の内を吐露した赤裸々な楽曲が並びますが、「たとえ、すごく嫌な経験でも、その伝え方っていろいろあるし」と言う通り、曲調はさまざまで一曲一曲が屹立していながら、エイミーの不世出の歌声で強引にまとめ上げているという大傑作になっています。2000年代に突如出現し、新しいソウルの可能性を世界に示したエイミーです。世界中のソウル・ファンが魅せられ、現役ファンに復帰する人も多かったのに…。それなのに、5年もたたないうちに亡くなってしまうとは本当に残念過ぎます。本作を聴くたびにほろ苦い気持ちになります。。😔

Back To Black / Amy Winehouse (2006 Island)

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