montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ビョーク デビュー (2011―4)

f:id:montana_sf16:20231120214953j:image f:id:montana_sf16:20231121085817j:image💿️Björk - Debut (1993) - YouTube

「少年ヴィーナス」を初めて聴いた時に、「ああ、こんなに綺麗な曲を作れる人がこの世の中にいるのだなあ」といたく感じ入りました。"それまでに聴いたことがない音楽"という言葉を使うのは好きではありませんが、ビョークのこの作品は本当にそう感じました。ビョークアヴァンギャルドなイメージがありますが、彼女の作り出す作品はとにかく美しいと思います。聴いたことがないような音と伝統的な楽器が同居したサウンドはどれもこれも見事に綺麗です。私としては、とにかくこの美しさを愛でたいと思います。今では信じられませんが、この作品が出てきた当時は、まだまだコンピュータが一般的ではなく、コンピュータを使う人は「私はコンピュータを使った音楽をやっています」と看板を掲げていたものです。コンピューター臭い音。しかし、ビョークはそんな看板もなく、ごくごく自然にハープや弦楽器とコンピュータを同居させました。誰も聴いたことがないサウンドなのに、見事にポピュラリティーを獲得したわけです。エレクトロニクス・ネイティブと言いますか、新世代を感じたものです。ビョークのことを「エキゾチックでセクシーな小悪魔」と表現してあるのを見かけました。これには全く同意できません。そういう前時代的な価値観は合わない。むしろカワイイが似合います。このジャケットも凄く可愛い。よく見ると宝石の涙が光っている細工も素敵です。いわば小学校低学年の女の子のような魅力です。~続⤵️

f:id:montana_sf16:20231121085803j:image f:id:montana_sf16:20231121085919j:image f:id:montana_sf16:20231121090053j:image 
f:id:montana_sf16:20231121090000j:image f:id:montana_sf16:20231121085949j:image🎦Björk - Venus As A Boy - YouTube

🎦Björk, David Arnold - Play Dead - YouTube

お転婆とか、おちゃっぴとか、おきゃんとか、二昔前の言葉がよく似合います。その年代の女の子のとてつもない突破力を大人になっても失わない稀有なキャラクターなんだと思います。それに彼女の声。素晴らしいです。ちょっとハスキーで、とても愛嬌のある声です。鼻も鳴るシャウトからつぶやきまで、縦横無尽の声の魔力です。それまでの女声ボーカルの範疇を越えた新しいボーカルです。ビョークアイスランドで天才少女として名を馳せた後、インディーズ・バンド、シュガーキューブスでも人気を博します。そして、バンド解散後のソロでの再出発を切ったのがこのアルバムです。プロデュースにはソウルIIソウルのネリ・フーパーが起用されました。今でこそビョークは押しも押されもせぬアーティストですが、この作品は一気に大ヒットしたわけではなくて、じわじわと息の長い売れ方をしました。シングル・カットは5曲でいずれもそこそこのヒットとなっています。ひとつとして同じような曲はなく、UKインディアンのタルヴィン・シンやインドのシネマ・オーケストラも起用したりと軽く国境も超えています。とにかくすべてが破格の作品です。新しいサウンドに出会った当時のイギリスでの熱狂ぶりは凄いものがありました。サウンド面での立役者、プロデューサーのネリ・フーパーは、スリーブに「もう500回は聴いた。毎日聴いているが終わる日はくるのだろうか?ビョークの声に出会えて幸せだ」と書いています。私も全く同感です。ビョークのこの作品に出会えて大変幸せです。

Debut / Björk (1993 One Little Indian)