montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

キャプテン・ビーフハート セイフ・アズ・ミルク (2017―1)

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f:id:montana_sf16:20240114102543j:image💿️Captain Beefheart And His Magic Band ‎ "Safe As Milk"1967 US Experimental,Blues Rock (The 40 Greatest Psychedelic Albums of All Time,The 40 Trippiest - YouTube

キャプテン・ビーフハートフランク・ザッパ刎頚の友として自分の前に立ち現われました。アメリカの音楽シーンにおいて、ある種の伝説として屹立している二人が高校時代から仲良しだったというのはあまりに出来過ぎた話です。しかし、ザッパ先生に比べると、牛心大王の方はとても分かりにくい。自分は彼の音楽を聴くとどうしてよいやら分かりません。分かったと思ったためしもありませんし、何とも不安に駆られることになります。永遠の謎です。キャプテン・ビーフハートことドン・ヴァン・ヴリートは1941年1月にカリフォルニアで生まれました。子どもの頃、彼の作る彫刻が評判となり、ヨーロッパで学ぶ奨学金がオファーされるまでだったそうです。しかし、両親はこれを拒否し、引越すことになりました。引っ越し先でフランク・ザッパと出会い、二人で共通するR&B趣味を追及することになります。まだ10代の頃です。二人はバンドを組むことも考えたようですが、結局は別々に音楽活動をすることになり、キャプテンは1964年にマジック・バンドを結成します。バンドは1965年にA&Mレコードと契約を結びますが、彼らはその音楽にびびってしまいました。そこで、後にブッダ・レコードに吸収されるカーマスートラ・レコードの申し出を受けてデビュー・アルバムである本作が発表されました。1967年のことです。このアルバムはサマー・オブ・ラヴの機運にのって大いに評判を呼びます。~続⤵️


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ジョージ・ハリソンジョン・レノンが、本作のおまけにつけられていたステッカーとともに写真に収まっている姿が象徴的です。ジョンの場合は二枚も部屋の壁に貼っています。本作におけるマジック・バンドのメンバーには、結成時からのギタリスト、アレックス・セント・クレア・スヌーファーやベースのジェリー・ハンドレイなどとともに、あのライ・クーダーが全面的に参加して、彼らしいギターを聴かせてくれます。彼らの音楽は、ビーフハートが譜面ではなく口づてに曲をメンバーに伝え、それをメンバーが一生懸命練習して、完ぺきなアンサンブルに仕上げていくというやり方で出来上がっています。ビーフハートの強烈な意思が隅々まで行きわたっているわけです。曲はもちろんビーフハートが作っています。ただし、この作品ではハーブ・バーマンなる詩人が作詞を手伝っています。この人は一時期は実在が疑われましたが、ファンの熱心な探求で無事に実在の人物であることが分かりました。曲は何だか凄いです。ガレージ、サイケ、R&B、ブルース、ドゥー・ワップ、フォークなどありとあらゆる要素をぶち込んだサウンドは、まだこの段階では聴きやすくまとまっていますけれども、何かが変です。その正体がよくつかめないのがもどかしい。キャプテンのどすの利いただみ声による驚異のボーカルが出てくるとほっとするほどです。タイム感が決定的に違うのか何なのか。この頃の録音に特徴的なぶっきらぼうなギターの音が良く似合います。何とも始末に困りながら、何度も聴いてしまうアルバムです。

Safe As Milk / Captain Beefheart & his Magic Band (1967 Buddah)