montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

シュープリームス シュー プリームス・ア・ゴー・ゴー(2016―02)


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 f:id:montana_sf16:20221118204311j:image f:id:montana_sf16:20240326100203j:image💿️More Hits By The Supremes Full Album (1965)Expanded - YouTube

シュープリームスが初めて全米アルバム・チャートを制した作品です。ガールズ・グループ初の快挙というおまけまでついています。モータウンからの多くのガールズ・グループの中でも最強と言われる彼女たちならではです。しかし、皮肉なことですが、あまりグループ臭がしません。この頃になるとダイアナ・ロスと仲間たちのような感じになってきていて、このアルバム発表の翌年にはダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスと改名することになります。なお、現在では日本語のクレジットはすでにダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスとなっています。日本でも圧倒的にダイアナ・ロスの人気が高いので、彼女の出発点となったグループとしてのなじみが深いのでしょう。ま、言わばダイアナ前史。この作品は英国でも15位のヒットを記録しています。ダイアナ・ロスは白人層にも受け入れやすい歌手なんです。その点で、彼女の友だちマイケル・ジャクソンと似ています。つまり、黒すぎない。マイケルもキング・オブ・ポップ、決してキング・オブ・ソウルとは呼ばれません。一曲だけ、ジェニファー・ハドソン、じゃなくてメアリー・ウィルソンが歌っている曲があります。ダイアナ・ロスに比べるとより黒っぽいボーカルです。マーサ&ザ・ヴァンデラスの曲で、本人の希望のようですが、残念ながら、何とも中途半端な出来栄えです。これはモータウンの社長ベリー・ゴーディーのいじめではないかとも勘繰りたくなります。

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f:id:montana_sf16:20240326100535j:image f:id:montana_sf16:20221119120757j:image f:id:montana_sf16:20240326100238j:image🎦The Supremes "You Can't Hurry Love" on The Ed Sullivan Show - YouTube

そのベリー・ゴーディーのテーマ曲「マネー」のカバーが収録されているところがまたご愛嬌です。この人はモータウンの憎まれ役です。ダイアナ・ロスのボーカルはデビュー当時とは比較にならないくらい堂々として力強いです。自信に満ち溢れていて、まさに本領発揮です。その分、後の二人が完全に脇に追いやられており、それがグループ感を薄くしている理由です。アルバムの中には、フィル・コリンズがおっさんダンスでカバーした「恋はあせらず」が際立っています。当然のことに全米1位を記録したシングルで、彼女たちの代表曲の一つになっています。いかにもホランド・ドジャー・ホランド作品です。しかし、シングル曲はこの曲と「恋は切なく」の2曲のみで、残りはすべてカバー曲です。同じホランド・ドジャー・ホランドとの組み合わせで成功したフォー・トップスの曲が3曲、アイズレー・ブラザーズが2曲、テンプテーションズが1曲などとなっています。どれもヒット曲ばかりで、当時のモータウンのアルバムらしいです。要するにアルバムの埋め草はヒット曲のカバーにする。まだまだシングル中心のレコード市場でしたからやむを得ないのですけど、おかげでこうして名曲カバーを堪能できるのですからよしとしましょう。ガールズ・グループはいずれ解散する運命にあるのでしょう。目立つリードがいないと売れないし、売れるとリードが目立ちすぎる。どんどん、その因業な道に進んでいくシュープリームスの姿がよく表れている作品です。

The Supremes A' Go-Go / The Supremes (1966 Motown)