montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ニュー・オーダー ウェイティング・フォー・ザ・サ イレンズ・コール(2018―1)

f:id:montana_sf16:20240421092953j:image💿️Waiting for the Sirens' Call - YouTube

ニュー・オーダーの頭文字をとると確かにNOになります。それが大きくジャケットに描かれています。ピーター・サヴィルのジャケットは大好きなんですが、この作品はちょっと。そもそもニュー・オーダーにNOは似合いません。本作品は前作「ゲット・レディー」から4年ぶりとなります。またまた4年。12インチ中心だったためにベスト盤を編みやすいのでしょうか、その間、4回目のベスト・アルバムが出され、流行りのボックス・セットも出ました。これを考えると4年は短い。いいペースです。前作からここまでの間にジリアン・ギルバートが脱退しました。育児に専念ということで、やむを得ない脱退です。一方の夫スティーヴン・モリスは健在です。ジリアンの代わりにはマリオンというマンチェスターのロック・バンドからフィル・カニンガムが参加しました。それもあってか、冒頭の「フーズ・ジョー?」はいきなり派手なシンセで始まります。ジリアンの控えめなプレイとは随分違う感じです。まあエレクトロニクスはバーナード・サムナー他も使いますから、一概に交代のせいとは言えませんが。本作品は当初ブライアン・イーノにプロデュースを依頼していたそうです。結局、それは実現せず、ストーン・ローゼズを世に送り出したジョン・レッキー、マドンナを手掛けたスチュアート・プライス、スミスやブラーをプロデュースしたスティーヴン・ストリートの3人が手掛けました。~続⤵️

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f:id:montana_sf16:20240421084511j:image🎦New Order - Krafty (Official Music Video) - YouTube

それほど突拍子もない組み合わせではありまんが、商業的に成功を収めた作品を手掛けた3人を起用したということはニュー・オーダーもいろいろと考えるところがあったのでしょう。結局、このアルバムを最後にピーター・フックが脱退することになりますし。前作に引き続いて、ギター・バンド寄りのサウンドになっています。懐かしさにも磨きがかかり、まるで演歌のような濃縮されたポップが展開されています。彼らが日本で人気があるのも頷けます。この頃の彼らはフジロックの定連となっていました。そこでの日本のファンの暖かい声援にこたえたいと、本作品の日本盤にはシングル曲「クラフティ―」の日本語バージョンが収録されているそうです。アジア・カンフー・ジェネレーションの後藤正文が作詞を手掛けています。プロデュースの違いか、いつもよりボーカルがくっきりと聞こえます。そのために日本人の琴線に触れるメロディーが際立ちます。プロデューサー陣の考えるニュー・オーダー節も、そちらを活かしたバンド・サウンドの方向にあるのでしょう。一方、「クラフティ―」はクラフトワークの影響が著しいと言われます。タイトル曲もクラウト・ロックの雄ノイ!を思わせます。「ロウ・ライフ」や「ブラザーフッド」の頃を彷彿させるサウンドですし、全体に無防備な感じがします。そこがあっけらかんとしていていい感じです。ゲストは当時人気絶頂だったシザー・シスターズのアナ・マトロニックが1曲ボーカルで参加しているのみです。ほんの少しの参加ですがシザー・シスターズの爪痕を残しています。またまた無防備。面白い人たちです。

Waiting For The Sirens' Call / New Order (2005 London)