montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ブライアン・フェリー ボーイズ・アンド・ガールズ(2013―3)

f:id:montana_sf16:20220926014346j:image f:id:montana_sf16:20220926014404j:image 
f:id:montana_sf16:20220926022834j:image🎦Boys And Girls - YouTube

♪冷静になるには若すぎるけど、夢を見るには歳をとりすぎた♪という「スレイヴ・トゥ・ラヴ」の一節が凄すぎます。フェリーさんの歌詞の中でも最高のフレーズの一つだと思います。そんな気分になること、多いですよね。ロキシー・ミュージックが解散してから初めてとなるブライアン・フェリーのソロ・アルバムです。路線としては直接「アヴァロン」の延長線上にあります。余勢をかってというには時間が空きましたが、彼のソロとしては初めて英国で1位となりました。アメリカでもゴールド・アルバムとなり、今に至るも彼の最大のヒット作です。制作には随分時間をかけています。使ったスタジオは7つ、参加ミュージシャンは30人を数えます。各楽曲のミュージシャンが明らかになっていないのは、分からなくなるほど編集したからではないかと思います。まるでスティーリー・ダンのような偏執的な仕事ぶりです。ソロとして、アルバム全体の隅から隅まで隈なく神経が行き届いています。少し行き過ぎると息苦しくなる直前で止まっているところがこのアルバムの凄いところです。もうギリギリ一杯。あと一滴で零れてしまう、そんな風情が漂います。参加ミュージシャンには旧ロキシー勢は見当たりません。ソロでおなじみの面々に加えて、今回はダイアー・ストレイツマーク・ノップラーピンク・フロイドデヴィッド・ギルモア、シックのナイル・ロジャースとオマー・ハキムなどの超がつく有名ミュージシャンが参加しています。

f:id:montana_sf16:20220926024208j:image f:id:montana_sf16:20220926024226j:image f:id:montana_sf16:20220926024239j:image 
f:id:montana_sf16:20220926024311j:image f:id:montana_sf16:20220926024256j:image 
f:id:montana_sf16:20230926060856j:image🎦Bryan Ferry - Slave To Love - YouTube

サウンドは見事に統一された感触をもっており、これ以上なく贅沢な味わいです。これまで以上にブラックなリズムとヨーロッパの哀愁が絶妙に調合されており、それをボブ・クリアマウンテンのミックスで極上サウンドに仕上げています。文句のつけようのない作品です。ファン・サイトにあるエピソードを多少紹介しますと、フェリーさんはこのアルバムが予定よりも仕上がりが遅れたために、「ドント・ユー?」を歌ってほしいというオファーを断りました。ご承知の通り、結局シンプル・マインズが歌って全米1位を獲得した曲です。それから、アルバム・タイトルは、アルバムで一番とっつきにくいと思われる曲の題名を持ってきて、注目してもらおうと思ったからだそうです。アルバムからの二作目のシングル「ドント・ストップ・ザ・ダンス」は日本でテレビCMに起用されました。何曲かは発売直後に行われたライブ・エイドで演奏されました。デヴィッド・ギルモアがギターを弾いていましたネ。そして、アルバム制作中に亡くなったお父さんに捧げられています。トリビアついでに、私的ネタを。実は手元にもう一枚あるのは85年発売の日本版CDです。つまり両方とも買ってしまいました。LPからCDへ本格的に変わり始めた時期なので、家にあるCDの中でも最も古いもののひとつです。値段は¥3300- 。28年前はこんなに高かったんですよネー。完成度の高い名盤です。ただなんか引っかかるんです。綺麗すぎるというか?🙄 枯れてきた感じに不安を感じました。危惧は現実となり、このアルバムはよく聴いたんですが、この次のアルバムは我が家を通り抜けて行ってしまいました。そして、それから長らくフェリーさんとはお別れしてしまうことになりました。。😔

Boys And Girls / Bryan Ferry (1985)