montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

キッス ダブル・プラチナム (2010―11)

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f:id:montana_sf16:20221130142737j:image f:id:montana_sf16:20221130142633j:image  f:id:montana_sf16:20240427102242j:image💿️Kiss - Double Platinum - [Full Album] - 1978 - YouTube

若い人は知らないと思いますが、その昔、天地茂主演のTVドラマ「非情のライセンス」はアラフィフ世代の脳裏に深く刻み込まれた名作です。いわゆる刑事物ですが、各回のサブタイトルに必ず「兇悪」の文字が入るのが特徴でした。初期の頃は「兇悪の銃弾」とか「兇悪の街角」などと普通の兇悪タイトルでしたけど、次第にスタッフのノリが怪しくなり、「兇悪のお母さん」などというサブタイトルが入るようになりました。そして、「ああ兇悪」、「さよなら兇悪」...。つまり、何が言いたいかと申しますと、キッスの初期のアルバムの邦題には必ず「地獄」が入っていましたので、こんなネタを思い出した次第です。とは言え、残念ながら、この「ダブル・プラチナム」には地獄は入っていません。前作の「ラヴ・ガン」で伝統は途切れてしまいました。非常に残念なことです。「ダブル・プラチナム」は初期キッスのベスト・ヒット盤です。勝手にミックスされたということで、メンバーの評判はかなり悪いです。彼らのアルバムの中でもう一つ評判が悪いのが「魔界大決戦」というアルバムです。自分はその二枚がとりわけ好きなので肩身が狭いです。キッスの1970年代の活躍は凄かったです。当時はまだ、「テレビでキッスのステージを見たお年寄りがショック死した」という都市伝説が有効な時代でした。実際のところは知りませんが、友だちのおばあちゃんが「これは絶対人間ではない」と断言したのは事実です。

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f:id:montana_sf16:20221130143129j:image🎦ハードラック・ウーマン - キッス Hard Luck Woman - Kiss - YouTube

キッスは、日本ではエアロスミス、クイーンと並ぶ御三家として大人気でした。そして、当時の高校生ロック・バンドの9割はキッスをレパートリーに入れていたはずです。ロックの教科書としてはキッスが断トツだったわけです。実際、今聴いてみても、これは一般の人が「ロック」と聴いて思い浮かべるイメージの最大公約数になっていると思います。どこをどう切っても「ロック」、実に教科書的です。帯にある「全曲がロック・クラシック!」という言葉はだてではありません。特に「ロックン・ロール・オール・ナイト」と「デトロイト・ロック・シティー」は凄いです。40年を経過した今でも誰もが知っているといってよい名曲です。これが「ロック」だと言っておいて間違いありません。何と言ってもヘヴィ・メタルビートルズですから。しかし、当時はやはり際物感がありました。レコード会社もこの人気が続くうちに出来るだけ稼いでおこうという魂胆が見え見えでした。ライブ・アルバムも2枚出ていましたし、初期6作を3作ずつセットにした「地獄の全貌」も出ていました。そこにこのベスト盤です。ギンギラギンのジャケットに包まれて、お馴染みの曲が堪能できるとあって、まるでファンでなかった自分も、とりあえず買っておくかと思いました。2枚組にしては安かったし、そこはキッスは良心的なんです。まさか彼らがその後長生きするとは当時誰も思っていなかったんじゃないでしょうか。しかし、キッスのハードでポップでストレートで小気味よくてとにかく楽しいロックは不滅です。エンターテインメントに徹した姿勢は立派の一言です。

Double Platinum / Kiss (1978 Casablanca)