montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ザ・フー 不死身のハードロック (2014―12)

f:id:montana_sf16:20230519172215j:imageThe Who - Odds and Sods (1974) - YouTube

Odds & Sods - YouTube

何てコトしてくれとんねん!👀💦、という思いが強い作品です。というのも自分はオリジナルLPに慣れ親しんでいましたので、曲数がほぼ倍に膨らんで、なおかつ並び順も全く変わってしまったCDを前に当惑が隠せません。もっとも、この作品は未発表曲集ですから曲順は作品の一部というわけではありませんし、CDの方は年代順にきちんと並べるという、むしろあるべき姿になっています。しかし、そうであっても慣れ親しんだ曲順でないと何だか違和感が残ってしまいます。わかりやすく言えば "ハートブレイカー" のあとは間髪入れず、"リヴィング・ラヴィング・メイド" じゃないとダメなんです。しっくりするし、も-、そ-いうカラダになってしまってるので仕方ありません。😩💦、そもそもザ・フーの分かりにくさはディスコグラフィーにあります。彼らは活動期間に比べるとオリジナル・アルバムの数が少ない上に、初期の契約のごたごたのせいで、何がオリジナルで何が編集盤なのか、長らくよく分かりませんでした。特にこのアルバムが出た頃のザ・フーは、あまり日本盤が出ておらず、自分にとっては謎が多いバンドでした。「四重人格」を愛聴していたため、それに続くアルバムだと思って迷わずに買ったところ、編集盤だったというのがこのアルバムとの出会いでした。ザ・フーの10年間に及ぶキャリアにおいて、未発表となっていた楽曲を集めた作品で、ジョン・エントウィッスルが選曲し、ロジャー・ダルトリーが思い付きで名前をつけたというものです。ピート・タウンゼンドはライナーを書いていますし、キース・ムーンは歌っています。全員参加の編集盤ということで、ジャケットにも気合が入っています。

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表ジャケットはところどころ破れており、インナースリーブというかポスターがちょっと見える趣向ですし、裏ジャケットには何と点字で曲名が記載されています。原題は「オッズ・アンド・ソッズ」。ぴったりする日本語訳は「有象無象」です。しかし、邦題は中で一番キャッチーな曲「不死身のハードロック」を持ってきました。ピートによれば、この曲は「四重人格」を導いた♪ロックは死んだ。ロック万歳♪構想の一部です。ザ・フー超肉体派ライブ・アクトであって、トータル・アルバムを作り上げる文学的なバンドでもあるという特異な立ち位置にあります。したがって、この作品のようなトータルなコンセプトを持たないスタジオ盤というのは逆に貴重と言えます。つまり、裸のザ・フーが聴けると言えそうです。編集盤ならではのバラエティーに富んだ曲調ではあるものの、ザ・フーのハードロックは一貫しています。キース・ムーンのど迫力ドラムに追い立てられて、最後までアゲアゲのテンションが続きます。鋭利な刃物で切られるというよりも、鈍器で殴られるようなサウンドです。ギターにしても、一曲弾いているマウンテンのレスリー・ウェストと比べると、ピート・タウンゼンドのギターはもこもこしています。そこに、ミニマル音楽の影響を思わせる細かい刻みが加わります。それがザ・フー節と言えるでしょう。アウトテイクと言いながら、ボーナスも含めて捨て曲なしの充実ぶりです。最も気軽に聴けるザ・フーのロック・アルバムではないでしょうか。それこそ、♪ロック万歳♪と言いたくなります。古き良き時代のロックです🎵😉👍

Odds & Sodds / The Who (1974 Track)