montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ペドロ&カプリシャス 別れの朝 (2011―9)

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f:id:montana_sf16:20231231030747j:image💿️ペドロ&カプリシャス [Pedro & Capricious] – 別れの朝 [Wakare no Asa] (1972) - YouTube

昭和のキャバレー!といったジャケット写真が強烈です。初代ボーカリスト前野曜子を擁するペドロ&カプリシャスのデビュー・アルバムです。ペドロ&カプリシャスと言えば高橋真梨子の方が有名ですが、当時小学生だった自分には、強烈に大人の女をみせつけた前野曜子ヴァージョンの方が忘れられません。「東の東大、西の宝塚」と言われる超難関宝塚音楽学院を卒業した前野曜子さん、その歌唱力は素晴らしいです。自然なビブラートが堪りません。綺麗綺麗なつるっとした録音にも係わらず、圧倒的な表現力は類をみない迫力です。このアルバムのタイトルにもなったシングル「別れの朝」はいきなり4週連続1位を記録する大ヒットとなりました。ウッド・ユルゲンスという人の曲になかにし礼が日本語詞をつけた楽曲です。テレサ・テン朱里エイコなどもカバーして、スタンダードになっています。いい曲ですし、前野さんのだんだん盛り上がる歌唱も素晴らしいです。しかし、ちょっと待って下さい。ペドロさんはどうした、前野さん以外のメンバーはどうしたんでしょう。この曲を始め、シングル・ヒット曲しか知らない人は、ペドロ&カプリシャスのことを内山田洋とクールファイブのようなコーラス・グループだろうと思っている人もいるのではないでしょうか。そうではありません。このアルバムの終盤を聴けば分かります。~続⤵️

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f:id:montana_sf16:20231231034638j:image f:id:montana_sf16:20231231034648j:image f:id:montana_sf16:20231231040639j:image🎦別れの朝 前野曜子 - YouTube

このアルバムは全12曲入りで、日本人の曲はわずかに3曲。残りは洋楽のカバーで、特にB面は全て洋楽を英語詩のまま歌ったものです。そのラスト3曲だけが、バンド・メンバー自身が編曲を手掛け、ほぼバンドだけで演奏した曲になりますが、それが素晴らしいんです。ギターが大活躍する「出ておいでよ!お嬢さん」。ウィングスの曲です。そして、ジャニスとためを張らんばかりの前野曜子の凄いボーカルが聴ける「ムーヴ・オーバー」。ペドロさんのラテン・パーカッションがうなりまくる「ブラック・マジック・ウーマン」。演奏も素晴らしいんです。その後初めて本家(サンタナ)を聴いた時に、あれ?この曲知ってる。なんてコッチが先だったくらいでした。日本人の名誉のために一言申し上げるとかまやつひろしの作曲になる「夜のカーニバル」もバンド演奏が中心となっていて、そのグルーブ感はとてもいい感じです。しかし、当時の歌謡界の事情なんでしょうかネー、やたらとストリングスなんかをかぶせて、バンドをないがしろにする演奏にしてしまいます。レコード会社のお偉いさんが主張するんでしょうけどね。ま、実際に「別れの朝」は大ヒットしましたから、彼らが正しいのかもしれませんが。この人たちに勝手にさせておけば、もっと素晴らしいアルバムになったでしょうに。😔

別れの朝 / ペドロ&カプリシャス (1972)