montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

宇多田ヒカル ディスタンス (2014―5)

f:id:montana_sf16:20230706145607j:image🎦宇多田ヒカル 2ndアルバム『Distance』 - YouTube

🎦DISTANCE (Single Ver.) - 宇多田ヒカル / HIKARU UTADA MUSIC VIDEO - YouTube

モンスター・アルバムの次という恐ろしい位置づけのセカンド・アルバムでしたが、若い力は凄いものです。そんなプレッシャーをものともせずに、これまた500万枚を超えるというビッグ・セールスを記録しました。向かうところ敵無しでした。宇多田ヒカルさんの二作目は、前作から2年の歳月を経て発表されました。比較的長い期間ですけど、その間、このアルバムに収められることになるシングル曲が5曲もヒットしていますし、前作の余韻が残っていたので、割とあっという間だったように感じました。今回は前作の成功がありましたから、制作側にも余裕が生まれています。その結果でしょう、ジャネット・ジャクソンのプロデュースで名をはせたアメリカのプロデューサー・チームのジャム&ルイスに編曲を委ねた曲が2曲あります。前作以降初となるシングル「アディクティッド・トゥ・ユー」と次の「ウェイト&シー」がそれです。ジャム&ルイスというからどれだけ洋楽臭いのかと思いきや、とても和テイストでした。宇多田ヒカルさんが勝ってますよね。宇多田さんの歌声にも余裕が感じられます。年齢を重ねて、といってもまだ10代なんですけど、無我夢中の初心の魅力という感じでもなくて、すでに円熟した歌手の魅力がじわじわと染み出してきています。ホントどんだけ凄いのかと思ったものです。

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自分はこのアルバムの中では「キャン・ユー・キープ・ア・シークレット」が わりと好きです。一人コール&レスポンスとでも言える名曲です。若干、トラックがハキハキし過ぎな気がするんですが、そんなところもご愛嬌と思わせる素晴らしい歌声です。そして、メロディーが素晴らしい。哀愁を帯びた湿ったメロディーの感触はとても気持ちが良いです。それをチリチリした声で歌いあげるので鳥肌が立ってしまいます。本当に名曲だと思います。全体に前作に比べると少し重いように思います。2年も経つとシーンも随分と変化するものですし、彼女の出現以降、R&B的な楽曲が大いに流行してシーンの主流となっていきました。その中で、本家として、しっかりと作ろうという意図があったのでしょう。R&Bと書きましたが、彼女自身は言われるほどR&Bでもないように思います。もちろんジャム&ルイスとのコラボを始め、サウンドはかなりR&Bテイストです。しかし、たとえば倉木麻衣さんのサイバーサウンドのような洋楽テイストではありません。またこのアルバム発表にぶつけられた浜崎あゆみさんによるJポップの王道路線とも違うように思います。何と言いますか、もっと和風なんですよね。それも歌謡曲を消化しつくした感じがあります。日本人の琴線に触れる音楽です。そこらあたりが超がつくビッグセールスの原因だと思います。わりと世代を超えて彼女の音楽が愛される理由なんでしょうネ。個人的な感じとしては、ちょうど欧米におけるアデルのような立ち位置だったのではないかと思われます。

Distance / 宇多田ヒカル (2001 東芝EMI)