montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

PFM 幻の映像 (2013―7)

f:id:montana_sf16:20230321022447j:imagePFM - Photos of Ghosts - YouTube

ジャケ買い”による失敗は誰しも経験していると思われますが、当時の対策としてかなり有効だったのがジャケ買いするなら、📻️エアチェック情報誌のひとつ、FMファンの表紙を飾ったものを見れば、まず間違いないです。中学生の頃でしたから、プレミアータ・フォルネリア・マルコーニという名前を発音するだけで、何やらイタリアとつながっている自分にうっとりできました。素敵な名前ですが、パン屋さんの名前だといいます。「台所」と漢字でタトゥーを入れて喜んでいるアメリカ人と自分も大差ありません。イタリアのプログレ界最大のスターPFMの海外デビュー盤です。イタリアではもともとイギリスのプログレ勢の人気が極めて高く、数々の有名なバンドがイタリア公演を行いました。すでにイタリアではかなり人気のあったPFMはそんなバンドの前座を務めます。ELPの前座で演奏した彼らのことを気に入ったのがグレッグ・レイクです。当時、ELPはマンティコア・レーベルを設立したばかりで、アーティストを探していましたから、それにぴったり収まりました。イタリアのロック・バンドを紹介するという新奇さもあって、話は進み、イギリスでアルバムを制作しました。それがこのアルバムです。ニュー・アルバムとは言え、イタリアで発表済の二枚のアルバムからの曲に新曲を1曲加えた形です。さらに、既往の6曲のうち5曲は新たに英語詞を加えてリメイクされています。

f:id:montana_sf16:20230321024425j:image f:id:montana_sf16:20230321024442j:image f:id:montana_sf16:20230321024458j:image 
f:id:montana_sf16:20230321024514j:image f:id:montana_sf16:20230321024525j:image🎦Premiata Forneria Marconi PFM - Celebration - Live TV, 1974 - YouTube

詞を書いたのはプロデュースも務めるキング・クリムゾンの詩人ピート・シンフィールドです。このアルバムはイギリスや日本で結構な成功を収めます。アメリカでもイタリアのバンドとしては初めてビルボードのトップ200に入りました。200ですよ、200。どれだけアメリカのチャートは閉鎖的なんでしょうネー。英語以外の語学に本当に弱い国です。それで、この作品ですが、一言で言えば傑作です。冒頭の曲「人生は川のようなもの」がすべてを物語っています。この曲は死ぬほど美しいです。クラシック・ギターのイントロにフルート(?)が絡み、やがてクラシカルなキーボード群が加わると、曲は一転荒々しい響きに包まれます。しかし、ボーカルが始まると叙情性豊かな演奏へと移り変わっていく。見事な曲です。メンバーには地中海男マウロ・パガーニさんが在籍しており、地中海の民族音楽の香りが漂っています。イタリアと言えばクラシックではありますが、アラブの色の消えない民族音楽もあるわけで、そのあたりがヨーロッパの他の国々のロックとは違う味つけになっているのでしょう。その他の曲も大変美しくて涙が出そうになります。プログレ界クラシック派と言えば、自分はPFMを真っ先に思い浮かべます。思えば、自分たちはイ・プーとPFMで初めてイタリアにもプログレッシブ・ロックがあるのだということを知りました。今でも色あせない素晴らしい作品だと思います。名盤です。

🎦Premiata Forneria Marconi (PFM) - River of life - YouTube