montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

クイーン 戦慄の王女 (2014―7)

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f:id:montana_sf16:20220714153707j:image f:id:montana_sf16:20220715024354j:image🎦Queen I (the debut album 1973) - YouTube

デビュー当時のクイーンは、「ツェッペリン、D・パープルを生んだブリティッシュ・ロック界期待の新星」でした。あるいはバカテクの新人バンドとして話題になりました。後のクイーン物語を知っている自分たちからすれば随分とイメージが異なります。しかし、フレディー・マーキュリーさんの追悼コンサートでは、ハード・ロック系のバンドばかりが出演していましたから、欧米と日本ではクイーン物語の受け止め方が随分違うのかもしれませんネ。ちなみに、ギネスのポピュラー音楽百科では、グラム・ロックハード・ロックの融合と書かれています。このクイーンのデビュー作を聴いていると、華麗なコーラス・ワークがグラマラスな色を濃厚に宿していますから、ま、それもありです。クイーンは1970年に結成され、71年からフレディー・マーキュリー、ブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラーの不動の四人組となりました。ロンドンのスタジオで録音機材テストのデモ・バンドとして働きながら、スタジオでのデモ・テープ制作を始めます。そうして、スタジオの空き時間を使って制作されたアルバムがこのデビュー作です。スタジオ・ワークを駆使したサウンドの出自はそんなところにあったんですね。スタジオ機材とは馴染みが深いわけです。さて、このデビュー作ですが、すでに、そのジャケットには大スター然としたフレディーが描かれています。最初から、これくらいの気概でいなければスーパースターにはなれません。そのオーラは他の新人バンドとは違っていました。そのオーラで、当時はナンバーワン音楽誌だった「ミュージック・ライフ」の東郷かおる子編集長を虜にし、徐々に日本の若い女の子たちに浸透していきました。東郷さんがライナーで書かれている通り、「何か違う」バンドでした。自分は彼らを初めて見たのは「炎のロックンロール」だったと思います、テレビ番組でした。やはり何か違うオーラを感じたことを覚えています。個人的にはその何かを確かめたくて初来日公演(武道館)にも足を運びました。

f:id:montana_sf16:20220714174115j:image f:id:montana_sf16:20220714174139j:image f:id:montana_sf16:20220714174201j:image  f:id:montana_sf16:20220714174246j:image f:id:montana_sf16:20220714174311j:image🎦Queen Keep Yourself Alive (Live Rock Montreal HD) - YouTube

いかにロック好きとは言え、ほとんどのグループは後追いでしたので、ほぼリアルタイムで知ったクイーンに対する思い入れは強いです。このデビュー作を聴いてみると、縦横無尽にカラフルな音を奏でるブライアンのギター・オーケストレーションと、フレディー、ブライアン、ロジャーによる重厚なコーラス・ワークがすでに確立していることが分かります。ブリティッシュハード・ロックの正統派サウンドに、その二つの要素が加わり、さらに唯一無比のフレディーの粘っこいボーカルが重なってクイーン・サウンドが出来上がっています。ここでは曲調はまだまだハード・ロック一辺倒ではありますが。のちのゴージャスなサウンドに比べると、機材の問題もあるのでしょうけれど、まだまだ荒削りな音になっています。しかし、聴けば聴くほど味わい深いクイーンのサウンドはデビュー作にしてすでに完成されています。かっこいいサウンドです。

Queen / Queen (1973 EMI)