montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

イングヴェイ・マルムスティーン ライジング・フォース (2013-6)

f:id:montana_sf16:20220204135358j:image💿️Yngwie J. Malmsteen's Rising Force – Odyssey - Vinyl Lossless Record Rip High Quality Audio 1988 US Pressing HQ Full Album Playlist - YouTube

🎦YNGWIE MALMSTEEN - RISING FORCE - YouTube

🎦Yngwie Malmsteen - Black Star (Live) New tour dates! - YouTube

実は、今さらですが白状しますと、1984年当時はヘビメタに対し偏見を持っていたので、天才イングヴェイ・マルムスティーンのこともほとんど知りませんでした。今思えばもったいないことをしたものです。イングヴェイは「スウェーデンが生んだ『ギターの革命児』」です。彼の驚異の速弾きギターはロックにおけるギターの歴史を大きく変えました。その業績はジミ・ヘンドリックス、エディー・ヴァン・ヘイレンに並び称されます。自分たちの世代ではギタリストと言えば、ジミは別格ですが、三大ギタリストと称されるジミー・ペイジジェフ・ベックエリック・クラプトンを差し置いて語ることはできません。しかし、時代は変わりました。しかしまぁそれも80年代の話。超現在では、ギター・ヒーローは過去のものになってしまい、そんな形でギタリストを語ることすらないのかもしれません。その意味ではイングヴェイの姿は懐かしくも思われます。イングヴェイのギターは、本人曰く「俺はヴァイオリンのフレーズをギターでプレイしようと思った」ということで、クラシックの旋律の香りがぷんぷんしています。「俺はほかのギタリストとは音の並べ方が違うんだ」とも語っています。「クラシックのメロディーとハード・ロックサウンドの融合」を目指した彼は、必然的に速弾きに手を染めることになりました。基本的にはリズム主体のロック・ギターにはさほど速弾きは要求されませんが、メロディーを極めようとすると驚異的な速弾きが必要になるということなのでしょう。

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本作品はアルカトラズで活躍していた彼の初のソロ・アルバムです。何でもこういうサウンドが大好きな日本のレコード会社がソロ発表を唆したとか。アルバムのジャケ裏には、ナベプロへの謝辞がありますから、確かにそうなんでしょう。日本のハートをわしづかみです。まだアルカトラズのメンバーでもあったイングヴェイですから、ソロ作は気を遣って全部インストで行く予定でした。しかし、制作途中でアルカトラズ脱退を決意したイングヴェイは、ボーカリストを連れてきて、全8曲中2曲にボーカルが入りました。個人的には、ボーカルはない方がよかったかな?🤔と思いますが、どうでしょう。~続⤵️

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 f:id:montana_sf16:20220204143233j:image🎦Yngwie Malmsteen - Far Beyond The Sun HD - YouTube

冒頭のインスト2曲、「ブラック・スター」と「ファー・ビヨンド・ザ・サン」はイングヴェイの代表作として名高く、彼は死ぬまでこの曲をプレイし続けると言っています。確かにこの2曲は彼のやりたかったことの全てが込められているように思います。イングヴェイに最も影響を与えたのは、ロマン派の作曲家にして超絶技巧の持ち主パガニーニです。そのことから分かるように、彼の音楽はロマン派的な旋律に満ち溢れています。とても端正なヘビー・メタル・サウンドネオクラシカルに演奏されるという音楽の形をここまで徹底した人は居そうで居なかった。一歩間違うとだらしないイージー・リスニングに陥りそうな路線ですが、そこは新分野の開拓者としての気合が優っていて、見事なサウンドを作り上げたのだと思います。何百というフォロワーを生んだ迫力に満ちています。暑くてしょうがない日に、ひんやりした風を運んでくれる気持ちの良い作品です。

Yngwie J. Malmsteen's Rising Force / Yngwie J. Malmsteen (1984 Polydor)

(※広瀬和生さんのライナーノーツから引用)