montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

イエス イエスソングス (2011―4)

f:id:montana_sf16:20230505172221j:image f:id:montana_sf16:20221017134033j:image💿️Yessongs - YouTube

🎦Yessongs | Full HD Movies For Free | Flick Vault - YouTube

LPでは3枚組の超大作です。中学生ですから、10分以上座ってられません。LP一枚聴きとおすことさえ難しいですから、3枚組は驚愕の長さでした。一枚聴きとおすことさえ難しいですから、全部で、2時間ちょっとです、今ならCD2枚に軽く収まってしまいますが、自分には当時の記憶が鮮明に残っているので、今でもこの作品を聴きとおすと大いなる達成感を味わうことができます。遂にやり遂げたぞと。そういうわけなので、一番よく聴いたのはA面です。聴き通すぞと思うんですが、途中で挫折することが多かったものですから。というわけで、今でもオープニングで流される小沢征爾指揮の「火の鳥」から「シベリアン・カートゥル」に至るところは鳥肌ものです。この作品はイエス絶頂期のステージを収録したアルバムです。何よりも皆が驚いたのは、彼らのステージでの演奏力でした。複雑の極みのような楽曲群をいとも軽やかにステージで再現する姿に皆が感嘆の声を挙げました。しかも爽やか。爽快なスポーツのようなステージです。この頃のステージの模様はDVDでも見れますが、まことに爽やかで大変気持のよいものです。見終わった後にはスポーツを観戦したような後味が残ります。

f:id:montana_sf16:20221017134537j:image f:id:montana_sf16:20221017134130j:image f:id:montana_sf16:20221017134144j:image f:id:montana_sf16:20221017134157j:image🎦YesSongs #5: YES - Close To The Edge - YouTube

エスプログレの勇者として人気があったわけで、ジョン・アンダーソンの手になる難解な歌詞もこれあり、哲学的に論評されたりもしていたものでした。しかし、このアルバム以降、純プログレというよりも爽快スポーツ・ロックであるとの世評が高まったと思います。その震源はLPに添付されていた中村とうようのライナーではないかと思います。イエスの新しい聴き方を提示したということでは歴史に残るライナーでした。何かと対立していた渋谷陽一もこればかりは認めていましたね。さて、このライブは72年暮れのツアーを記録したもので、途中でドラムがビル・ブラッフォードからジョン・レノンなどと活動していたアラン・ホワイトに代わりました。アランは短期間でイエスの複雑な楽曲をマスターしてツアーに臨んだといいますから、見事な職人魂です。素晴らしいライブだと思います。自分はスタジオ録音よりもこちらの方が断然好きです。手数の多いドラム、ぶんぶんベースに職人ギター、早弾きキーボード、ハイトーン・ボイスと、全てがかなりの肉体派ですが、肉体は鍛錬と共に進化していきます。まるで演歌のように、ステージ上で熟成していく楽曲群という風情です。スタジオ作に比べると、角がとれてスムーズに流れるような演奏になっています。個人的には断然これがイエスの最高傑作だと言いたいです。

Yessongs / Yes (1973, Atlantic)