montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ウィッシュボーン・アッシュ 百眼の巨人アーガス (2016-7)

f:id:montana_sf16:20240219124448j:image💿️Argus (Expanded Edition) - YouTube

🎦Wishbone Ash - Swiss TV - 5.01.1974 - YouTube

「百眼の巨人アーガス」というウルトラマン世代には何だかしっくりくる題名がつけられ、こんなにそのまんまなジャケットに包まれているというだけで、昔はやたらと興奮したものです。しかも表と連動している裏ジャケ写真にはUFOまで写っています。アーガスそのものはギリシャ神話に登場しますが、このジャケット写真は、英国の中世、アーサー王あたりを想起させます。しかし、面白いことにこの写真は英国ではなく、南仏のプロヴァンスで撮影されています。びっくり!です。サウンドはどうかと言えば、もうこれは英国そのものです。歌詞の世界も中世英国を思わせる世界観ですし、トラッドを感じさせるとともに、ブリティッシュ・ロックが中世にあればこんなサウンドだっただろうと思わせるに十分です。ウィッシュボーン・アッシュは、ドラムのスティーヴ・アプトンとベースのマーティン・ターナーの二人に、ギターを弾くアンディー・パウエルとテッド・ターナーの二人が加わって結成されたバンドです。実はフライングV🎸と言われて真っ先に思い起こすは人がアンディー・パウエルなんです。とても似合うし個人的には一番しっくりきてると思ってます。しかし、この構成は意図したものではないそうですが、結果的にこれが大成功しました。このアルバムは彼らの三作目にして、最高傑作とされる作品です。ヒット・チャートでも全英5位となる大ヒットになっていますし、「メロディー・メーカー」及び「サウンズ」では年間最優秀アルバムに輝いています。“ロック100選“ なるものにはたいてい入っていますし、何年か前にこのアルバムの再現コンサートまでやってると聞きました。ここでは1曲だけ、英国中世仲間と言えるルネッサンスのジョン・タウトがキーボードを弾いていますが、それ以外は4人だけ。キーボードはなく、リズム・セクションとツイン・リード🎸にボーカルだけのシンプルな構成でアルバムが出来上がっています。~続⤵️

f:id:montana_sf16:20220814163622j:image f:id:montana_sf16:20220813172730j:image  f:id:montana_sf16:20220813172759j:image  f:id:montana_sf16:20220813172828j:image  f:id:montana_sf16:20220813172845j:image🎦Wishbone Ash 1976 Live Argus The Warrior - YouTube

🎦Wishbone Ash - Blowin' Free - 1973 - YouTube

🎦Wishbone Ash - The King Will Come (Live At Rockpalast 1976) - YouTube

☝️ まじイケメン。(※女子は注目)🤭

実は私、何を隠そ- 帯にある通り、来日公演を観に行きました。自分史上で言えば中野サンプラザライヴ参戦デビューということになります。ギターはテッド・ターナーに代わってローリー・ワイズフィールドというイケメンギタリストでした。ライヴパンフには確か?、「ライヴにおけるギョーザとあんみつの違い」とかなんとか書かれていました。ま、時代はアイドル全盛期でしたから、要するにライヴバンドとしての定評などなど、ミュージックライフにも書かれてました。個人的にはブリティッシュ・ロックと言われると、まずこのアルバムのツイン・リード・ギターを思い起こします。それほどブリティッシュ・ロックが連れてくるイメージにこのサウンドがぴったりです。繊細で流麗なギターと、多重ボーカルが紡ぎだす世界は英国そのものなんです。特にB面が素晴らしいです。王の行進を思わせると多くの人が語っているフェイド・インのイントロを持つ「キング・ウィル・カム」は、そのキャッチーなリフがたまりません。トラッド色豊かなバラード調の「木の葉と小川」に続く流れは秀逸です。さらにコーラスが美しい「戦士」、最後は増渕英紀氏のライナー曰く「ギター・キッズの『教則本』とも言われた名作中の名作」である「剣を棄てろ」で締めくくります。この考え抜かれた曲の配列ゆえにこの作品はコンセプト・アルバムだと断言されるのでしょう。実際にはアルバム制作前にコンセプトが定まっていたわけではないそうですし、そもそもギリシャ神話の「アーガス」と歌詞の世界は関係なさそうです。それでもアルバムの統一感が半端ないので、誰もがコンセプト・アルバムだということに異論をはさまない。つまり、発掘調査をしてみると1970年代初頭の地層から出てくるアルバムでしょう。今日的な意味というよりも、その時代を見事に封じ込めた気迫あふれる作品です。このアルバムのギターのリフは頭にこびりついて離れません。

Argus / Wishbone Ash (1972 MCA)