montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ローリング・ストーンズ ハックニー・ダイアモンズ (2023―12)

f:id:montana_sf16:20231211110718j:image🎦Hackney Diamonds - YouTube

素直に感動しました。ローリング・ストーンズのオリジナル・アルバムとしては18年ぶりとなる作品「ハックニー・ダイアモンズ」です。チャーリー・ワッツが亡くなってから初めてのアルバムということで、ワッツの逝去によって気合を入れ直したストーンズなのでした。何に感動するかって、とにかくこの圧倒的な現役ぶりです。過去を懐かしむような緩さなど一切ありません。メンバー各自の年齢をうんぬんすることすら思いもよらないサウンドの充実ぶりです。大御所でも何でもない、現在を生きているスーパースターです。アルバムにはポール・マッカートニーエルトン・ジョンスティーヴィー・ワンダーというこれまた超ド級なウルトラ・スーパースターが参加しているのですが、彼らは自らの刻印すら打つことなく、完全にセッション・ミュージシャンに徹しています。しかもそれが楽しそう、ストーンズならではです。唯一、フィーチャリング・アーティストとしてクレジットされているのはレディー・ガガです。挨拶にスタジオに来たガガが演奏を聴いて歌いだしたことからセッションが実現したとのことで、ストーンズのノンシャランな態度がまたかっこいいですね。アルバムはジャスティン・ビーバーマイリー・サイラスからオジー・オズボーンまで手がける孫といってもいい年齢のアンドリュー・ワットがプロデュースを担当しています。マッカートニーの紹介説とドン・ウォズの紹介説がありますが、本人はとにかく大喜びです。この若いプロデューサーが膨大な素材を整理することで、そこからアルバムが次第に姿を表していきます。~続⤵️

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f:id:montana_sf16:20231214162630j:image f:id:montana_sf16:20231214162647j:image🎦The Rolling Stones - Angry (Official Music Video) - YouTube

🎦The Rolling Stones, Lady Gaga - Sweet Sounds Of Heaven (Live At Racket NYC) - YouTube

ここで、ベーシックなトラックに参加しているのは、ストーンズの三人に加えて、ドラムのスティーヴ・ジョーダン、ピアニストのマット・クリフォードです。ジョーダンはチャーリーからの紹介で、キース・リチャーズの最初のソロ・アルバムに参加して以来の仲ですから、スタイルは異なるものの、ストーンズの三人との息はぴったりです。無理にワッツの真似をしようとしていないところがgoo👍️です。チャーリー・ワッツのドラムをフィーチャーした曲も2曲あります。そのうちの1曲にはなんとビル・ワイマンが呼ばれてベースを披露しています。オリジナル・ストーンズのリズム・セクションはこれはこれで格別です。この対比もなかなか乙なものです。アルバムはジョーダンのドラムにキースのギターが絡む出だしで始まります。これがストーンズそのものでもありながら、今現在のロック・シーンのサウンドにきちんとなっています。懐古的な匂いは皆無です。そしてミック・ジャガーのボーカルがまた現役そのものです。四つ打ちの曲もあれば、パンクな曲もあり、カントリーもあればブルースもある。キースとロン・ウッドのギターも堪能できる。どこからどう聴いてもストーンズそのものです。それなのに断然新しい。70年代の傑作群と比べてもひけをとらない充実ぶりです。負けました。正直言って、こんな傑作が誕生しようとは思ってもいませんでした。ストーンズにというよりも、ロックそのものにまだ可能性が残っていようとは。だれもが知らず知らずのうちに侵されるエイジズムがいかに愚かかということを思い知らされました。凄いです。ホント凄いです。ロックを愛するすべての人が聴くべきアルバムだと思います。

Hackney Diamonds / Rolling Stones (2023 Rolling Stones)