montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ローリング・ストーンズ スティッキー・フィンガーズ (2016-7)

f:id:montana_sf16:20220416062820j:image f:id:montana_sf16:20240408022646j:image💿️Sticky Fingers (Full album) - YouTube

中学生時代、ビートルズ派=真面目な生徒。ストーンズ派=不良。といった謎の差別がありました。とはいえ、自分にとってはど-でも良かったです。ていうか、ウチにはどちらもほとんど全てのアルバムが揃ってましたからww🤭。ま、兄の所有なんですけどネ✌️💦、当然、デッカ時代のストーンズはそこそこ聴いていましたし、「悲しみのアンジー」などは大好きでしたが、この「スティッキー・フィンガーズ」は難物でした。もちろん、当初から「ブラウン・シュガー」や「ワイルド・ホーセズ」というシングル曲も聴き込んでいましたし、結構好きだったんですけど、アルバム全体のどす黒い雰囲気は、ブルース魂のない自分には少々縁遠い世界でした。そんな自分にストーンズの神が降臨したのは、たまたまウォークマンフランク・ザッパの曲の後に、このアルバムが流れた時でした。ザッパ先生とは正反対なルーズさが、際立ってきて、ガツンと来たんです。それ以来、70年代ストーンズの作品をよく聴くようになりました。特に、70年代の幕を開けたこのアルバムは最も愛聴した作品でした。滋味というかコクというか、誰にも真似のできないストーンズの濃厚なスープのような音楽が詰まっています。

f:id:montana_sf16:20220416070224j:image f:id:montana_sf16:20220416070248j:image  f:id:montana_sf16:20220416070312j:image f:id:montana_sf16:20220416070355j:image 
f:id:montana_sf16:20220416070412j:image🎦The Rolling Stones - Brown Sugar (Live) - OFFICIAL - YouTube

ストーンズはマネージャーのアラン・クラインから離れて独自のレーベルを立ち上げました。ローリング・ストーンズ・レーベルです。しかし、アランとの間で版権を巡ってごたごたが続き、結局、本作のシングル曲はアランに譲渡されています。録音期間も長期に渡ってますし、ブライアン・ジョーンズ時代の「シスター・モーフィン」も入っていて、一般に統一感があるアルバムとされているのとは裏腹に、成り立ちは寄せ集めのスタジオ録音集です。アウトテイク集とも言えます。しかし、冒頭の「ブラウン・シュガー」のリフを聴くだけで、これはストーンズの新たな輝かしい出発であることを確信させられます。そして、新加入のミック・テイラーによる流麗なギターが全編に活躍することから、サウンドが一新した感じを受けます。もちろん、もこもこしたビル・ワイマンのベースに、生きのいいチャーリー・ワッツのドラム、ずるんずるんのキース・リチャーズのリズム・ギターという超強力なリズム・セクションは連続性が高いです。それでも、本作はテイラーのお披露目アルバムであることに変わりありません。テイラー加入前の「シスター・モーフィン」でさえ、テイラーの代わりにライ・クーダーがスライド・ギターを弾いてます。これがキースかテイラーかと言われれば、明らかにテイラー寄りの音です。その意味ではアルバムの統一感は強いです。華麗なギターを手に入れたストーンズはますますその独自の世界に磨きをかけました。キースのギターは、テイラーを得て、よりそのリズムの特徴が際立ってきました。ぐずぐずな音がたまりません。これを聴いているだけで幸せなことこの上ない。アンディー・ウォーホルによるジッパー・ジャケットがまた素晴らしいです。紙ジャケでの再現には頭が下がります。ジッパーのミニチュア化が少し難ありですが、そんなことを差し引いても素晴らしすぎます。ストーンズはやはり愛されるバンドです。

Sticky Fingers / The Rolling Stones (1971 Rolling Stones)