💿️Sticky Fingers (Full album) - YouTube
中学生時代、ビートルズ派=真面目な生徒。ストーンズ派=不良。といった謎の差別がありました。とはいえ、自分にとってはど-でも良かったです。ていうか、ウチにはどちらもほとんど全てのアルバムが揃ってましたからww🤭。ま、兄の所有なんですけどネ✌️💦、当然、デッカ時代のストーンズはそこそこ聴いていましたし、「悲しみのアンジー」などは大好きでしたが、この「スティッキー・フィンガーズ」は難物でした。もちろん、当初から「ブラウン・シュガー」や「ワイルド・ホーセズ」というシングル曲も聴き込んでいましたし、結構好きだったんですけど、アルバム全体のどす黒い雰囲気は、ブルース魂のない自分には少々縁遠い世界でした。そんな自分にストーンズの神が降臨したのは、たまたまウォークマンでフランク・ザッパの曲の後に、このアルバムが流れた時でした。ザッパ先生とは正反対なルーズさが、際立ってきて、ガツンと来たんです。それ以来、70年代ストーンズの作品をよく聴くようになりました。特に、70年代の幕を開けたこのアルバムは最も愛聴した作品でした。滋味というかコクというか、誰にも真似のできないストーンズの濃厚なスープのような音楽が詰まっています。
🎦The Rolling Stones - Brown Sugar (Live) - OFFICIAL - YouTube
ストーンズはマネージャーのアラン・クラインから離れて独自のレーベルを立ち上げました。ローリング・ストーンズ・レーベルです。しかし、アランとの間で版権を巡ってごたごたが続き、結局、本作のシングル曲はアランに譲渡されています。録音期間も長期に渡ってますし、ブライアン・ジョーンズ時代の「シスター・モーフィン」も入っていて、一般に統一感があるアルバムとされているのとは裏腹に、成り立ちは寄せ集めのスタジオ録音集です。アウトテイク集とも言えます。しかし、冒頭の「ブラウン・シュガー」のリフを聴くだけで、これはストーンズの新たな輝かしい出発であることを確信させられます。そして、新加入のミック・テイラーによる流麗なギターが全編に活躍することから、サウンドが一新した感じを受けます。もちろん、もこもこしたビル・ワイマンのベースに、生きのいいチャーリー・ワッツのドラム、ずるんずるんのキース・リチャーズのリズム・ギターという超強力なリズム・セクションは連続性が高いです。それでも、本作はテイラーのお披露目アルバムであることに変わりありません。テイラー加入前の「シスター・モーフィン」でさえ、テイラーの代わりにライ・クーダーがスライド・ギターを弾いてます。これがキースかテイラーかと言われれば、明らかにテイラー寄りの音です。その意味ではアルバムの統一感は強いです。華麗なギターを手に入れたストーンズはますますその独自の世界に磨きをかけました。キースのギターは、テイラーを得て、よりそのリズムの特徴が際立ってきました。ぐずぐずな音がたまりません。これを聴いているだけで幸せなことこの上ない。アンディー・ウォーホルによるジッパー・ジャケットがまた素晴らしいです。紙ジャケでの再現には頭が下がります。ジッパーのミニチュア化が少し難ありですが、そんなことを差し引いても素晴らしすぎます。ストーンズはやはり愛されるバンドです。
Sticky Fingers / The Rolling Stones (1971 Rolling Stones)