montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

キース・リチャーズ クロスアイド・ハート(2015―9)

f:id:montana_sf16:20231218071221j:image💿️Crosseyed Heart - YouTube

🎦Keith Richards - Crosseyed Heart (Full Album W\ Lyrics) Official Videos + Bonus Track + Live - YouTube

キース・リチャーズのソロ作品は23年ぶりだそうです。あまり驚かない自分に驚きます。二十歳前後の若者であれば、前作は自分が生まれる前かと感慨もあるでしょうが、23年前、キースはスーパースターでしたし、自分もいい大人でした。それに、キースはそれからずっとスーパースターです。ソロ作品はなくても、彼の話題に事欠くことはありませんでした。ロックの世界もすでに50年はゆうに超す歴史を湛え、23年の月日は決して驚くに値しないことになりました。それにキースは70歳を越えました。それもまた驚きでもない。キースはことさら若作りをしているわけではありません。ブックレットの写真を見ると歳相応にお爺さんです。サウンドも全く無理していません。自然体で老人力を存分に発揮しています。そこがカッコいいです。この作品は、その久しぶりのソロ作品、ストーンズの活動の合間を縫って、2011年4月ごろから制作が始まったものです。共同プロデューサーでもあるドラムのスティーヴ・ジョーダンと二人でまずはリズム・トラックの制作にかかったそうです。以前のソロ作品はエクスペンシブ・ワイノーズなるバンドを結成して行われ、ツアーも行われましたが、今回はそのバンド・メンバーを揃えるのが大変だということで、そんな制作次第になった模様です。25年近くたっているのに全員が忙しいというのが凄いです。結局、その後、ワイノーズからはジョーダンに加えて、ギターのワディ・ワクテルやキーボードのアイヴァン・ネヴィルなどが後から参加して、キースと息の合ったところを見せています。結局全員参加だそうです。余裕綽々です。

f:id:montana_sf16:20231218101110j:image f:id:montana_sf16:20231218101135j:image 
f:id:montana_sf16:20231218101158j:image f:id:montana_sf16:20231218101214j:image 
f:id:montana_sf16:20231218101604j:image f:id:montana_sf16:20231218101717j:image
 f:id:montana_sf16:20231218101630j:image🎦Keith Richards - Love Overdue - YouTube

他にはノラ・ジョーンズやアーロン・ネヴィルのボーカル陣、ストーンズ時代からの旧友ボビー・キーズの参加が目立ちます。ボビーは本作品発表前に亡くなっていますから、まさに遺作と言えます。サウンドは、もうどこからどう聴いてもキース・リチャーズです。アコースティックなバラードに始まり、ロックン・ロール、カントリー、そしてレゲエまで、いろんな工夫がありますが、何をやってもキースはキースです。正面から堂々とロックです。このキースのリズム・ギターを聴けるだけで自分は満足です。そして、歳をとってますます渋くなった老人力全開のボーカルも素晴らしい。「イリュージョン」では、ノラ・ジョーンズとのデュエットを披露していて、これまたカッコいいです。欲を言えば、スティーヴ・ジョーダンのドラムを始め、録音がクリアに過ぎるので、もう少しルーズにしてほしかったです。真っ先にスーパーヘヴィーを思いだしてしまいました。これはこれで良いのですが、ミックには似合ってもキースには似合わない気がします。しかし、些細なことです。ちょろっと弾いても複雑なリズムを感じるキースのギターが鳴っているだけで幸せです。このギターは一体全体何なんでしょう。歳とともに新たな魅力が出てくる。キースは本当にいい歳の取り方をしています。見習いたいものです。

Crosseyed Heart / Keith Richards (2015 Mindless)