montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

マイケル・ジャクソン デンジャラス (2015ー6)

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f:id:montana_sf16:20240127230421j:image💿️Michael Jackson Dangerous FULL ALBUM HD - YouTube

マイケル・ジャクソンキング・オブ・ポップと呼ばれるようになったのはいつからなのか定かではありませんが、自分などはまずこのジャケットを思い浮かべます。マイケル戴冠!見れば見るほど尋常じゃないジャケットですけど、「世界中が待ち焦がれていた。前作『BAD』から4年と3か月、今世紀最後のスーパースターが伝説の新たなる扉を開く!」。確かに世間が待ちわびていたアルバムです。寡作なマイケルではあるものの、さすがに4年と3か月は長かった。しかし、さすがはマイケルです。発売されるやわずか6週間で1000万枚を売り上げたと言いますから凄い。しかも20か国で1位。マイケルの場合、欧米だけではなく世界中で売れますからその瞬発力たるや恐ろしいものがあります。ところが驚きはその内容にありました。大人になって以来、二人三脚で歩んできたクインシー・ジョーンズの手を離れ、当時、まだ23歳だったニュー・ジャック・スウィング男テディ・ライリーと組んで作られたアルバムはかなり先鋭的な内容を含んでいました。ただし、ライリーがプロデュースに係わっているのはちょうど半分の7曲です。アルバムはもともとクインシー人脈のビル・ボットレルとブルース・スウェディエン他と制作が進んでいたため、その二人がプロデュースに係わっている曲が残りの半分を占めています。このアルバムがヒットして一般に話題となったのはかつてのマイケルの延長上にあるライリー以外の曲の方でした。シングル・カットされて全米1位になった「ブラック・オア・ホワイト」や、「ウィ・アー・ザ・ワールド」の延長にある「ヒール・ザ・ワールド」などです。

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f:id:montana_sf16:20240127235646j:image  f:id:montana_sf16:20240127235727j:image🎦Michael Jackson - Dangerous - Live Munich 1997 - HD - YouTube

🎦Michael Jackson - Black Or White (Official Video - Shortened Version) - YouTube

🎦Michael Jackson - Heal The World (Official Video) - YouTube

マイケルの人類に向けたメッセージは圧倒的に正しく、お花畑と揶揄する人もいるでしょうが、マイケルほどのスーパースターになれば、この正しさが大いなる説得力を持ちます。こんなに直截なメッセージが沁みてくるのはマイケルならではです。ライリーがらみの曲で最も話題になったのは「イン・ザ・クロゼット」です。MVではスーパーモデルのナオミ・キャンベルとからむことで、マイケルの歴史に新たな一ページが刻まれました。なお、アルバムではモナコのステファニー王女が語っていたというのがまた凄いです。それにしてもライリーとの共作は「ジャム」を始めなんとも凄みがあります。1980年代を制覇したマイケルが1990年代も先頭を切って走るのだと宣言しているかのようです。ライリーが関わったことで生まれた先鋭的なビートは当時としては相当な冒険です。アルバムはCDの収録時間を目いっぱい使っていますから、中にはガンズのスラッシュがギターを弾きまくっていたり、プリンスのような曲があったり、ベートーベンの第九が出てきたりと幅も広いです。しかし、それらの曲に対してもライリーとのコラボが影響を与えています。マイケルはその地位を利用して本作品に10億円以上の制作費をかけていますが、音楽の内容に関しては地位に安住するのではなく、最前線に出て戦う姿勢を鮮明にしています。誤解されやすい人ですけれども、さすがに世界のスーパースターは違います。凄い作品です。

Dangerous / Michael Jackson (1991 Epic)