ディープ・パープルの作品の中で、定番中の定番と言えば、このアルバムでしょう。前作に引き続いて、英国で1位となったほか、アメリカでも7位と大ヒット、ここ日本でも6位と洋楽としては異例のヒットです。前作の反省があったのでしょう、今回は全編これパープル節と言えるタイトでソリッドなハード・ロック・サウンドが展開します。ハード・ロックは様式美の世界と言われますが、それはこのアルバムの頃からではないでしょうか。つまるところ様式の原点がここにあります。冒頭に置かれた「ハイウェイ・スター」、そして彼らの永遠の代表曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」を始め、全曲、捨て曲なしです。とにかく、ロック少年の憧れの的だったディープ・パープルはこのアルバムの彼らです。異論はありません…😔
🎦Deep Purple - Highway Star 1972 Video HQ - YouTube
🎦ディープ・パープル - スモーク・オン・ザ・ウォーター(LIVE 1974) - YouTube
節税のためもあって、制作のためにスイスに渡った彼らでしたが、使うはずだったステージが炎上してしまい、計画は変更せざるを得ませんでした。その時、ステージにいたのがフランク・ザッパ先生で、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」はその時のことを歌った曲です。この曲のイントロはあのレイラと並んでロック史上最も有名でしょう。🎸ギターを手にしたことがあるロック好きの人ならば、必ず一度はコピーしたことがあるはずです。意表をついたシンプルなリフですが、当時これを多感な少年期に聞き、さらにはレコード針を何度もおろしては耳コピに励んだ自分ならずとも、同様の経験をした多くの🎸ギター小僧たちにとっては永遠に忘れられないことでしょう。「様式美」とはよく言ったもので、ディープ・パープルの楽曲は構造がきっちりしていて、多くの人がコピーしてみようと思わせるサウンドになっています。当時は確か?、📘シンコーミュージックからバンドスコアも出版されていたと思います。ま、要するに「様式」がしっかりしているので、ヘタクソでも何となくサマになるんですよネ。www🤭 (((*≧艸≦)ププッ
当時、ツアーに明け暮れていた彼らですが、イアン・ギランとリッチー・ブラックモアという二大フロントマンがそれぞれ肝炎で休むという事態が起こります。普通はツアーを即キャンセルするところですが、ロジャー・グローヴァーがボーカルをとってみたり、リッチーの代わりに本来キーボード奏者のアル・クーパーを入れようとしてみたりしています。中心メンバーですら、入れ替え可能だと考えている凄いバンドです。そんなことが可能なのも「様式」が中心にシッカリ居座っているバンドということです。ですがもちろん、ここでいう様式とは、彼らが作り出したものですから、オリジナリティーそのものです。この頃のパープルでは、リッチーとギランの関係が思わしくなく、リッチーは、シン・リジーのフィル・ライノットとセッションを行うなどしています。この組み合わせは意外な気がします。もっとヘビメタ声が好きなのか?🤔と、思っていましたから。それと ここまで語っておきながらではございますが、実は個人的にはこのアルバムはしっくりこないです。おそらくそれはライブを先に聴いてしまったせいだと思います。楽曲は良い曲ばかりですし、演奏も素晴らしい。捨て曲もなし。幾度となく見舞われた「ジャケ買い」による失敗を思えば何の問題もないどころか、大満足のはずなの……デスガ🙄 しかし、ライブの方が断然良いんですよね。スタジオ盤はどうにも元気がない気がしてしまいます。うまく言えないけど、演歌歌手のレコードみたいです。歌いこまれていった後のライブの方がずっといい。先に揚げたレインボー公演記事しかり、やはり自分にとってのパープルはライブ・バンドなんです。
Machine Head / Deep Purple (1972 Purple)