💿️Magical Mystery Tour (Full Album) 💿 - YouTube
「マジカル・ミステリー・ツアー」は、一般的にはビートルズも「やっちまったな~」と思われたテレビ用映画です。改めていろいろと調べてみると当時かなり酷評されたことが分かります。しかし、天邪鬼で言うわけではありませんけど、自分の印象は悪くありません。最初の映画「ビートルズがやって来る ヤァ！ヤァ！ヤァ！」やアニメの「イエロー・サブマリン」よりは面白かったと思います。ま、ダウンタウンのテレビを見ているような感じでしたけどﾈ~。ビートルズはこの映画のサントラを２枚組ＥＰというとても変則的な形でリリースしました。つまり、アーティストの気まぐれです。しかし、アメリカではそんな我が儘は通用せず、彼らのアメリカでの発売元キャピトル・レコードは他の曲を加えて容赦なくＬＰ１枚にまとめました。このアメリカ盤は結局唯一公式盤として認知され、今やビートルズの９枚目のアルバムとして確固たる地位を築きました。だいたいビートルズのレコードはアメリカ盤の方がすっきりしています。やはり餅は餅屋的なところがあるんですね。客観的な判断ができるということでしょう。前半が映画用の曲、後半はアルバム未収録のシングル盤などからとられています。後半部にはジョン・レノンのキャリアの中でもとても重要な曲「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」と「愛こそはすべて」が入っていますから、重みが一気に増しました。前半部分はいかにも映画用に出来ています。~続⤵️
🎦The Beatles - Strawberry Fields Forever - YouTube
🎦The Beatles - Hello, Goodbye - YouTube
それを象徴するのはビートルズ初のインストゥルメンタル曲「フライング」でしょう。この曲はとても味わい深いです。何かが起きそうで起きない。そんな風情をたたえた小品です。ちょっとビーチ・ボーイズっぽいし。その曲を含めて、肩の力がすべて映画製作の方にまわったため、こちらは軽やかに作られているように見受けられます。「アイ・アム・ザ・ワルラス」のような重い曲もあるにはありますが、ふっと力の抜けていい感じです。後半は、なんとなくポールの代表曲となっている「ハロー・グッバイ」で始まります。これは映画でも少し使われていたようです。ポールの代表曲は多数ありますが、ジョンを明るく紹介する時には「抱きしめたい」や「シー・ラブズ・ユー」が使われるように、ポールの明るい紹介にはこの曲が使われることが多いように思います。ジョンの２曲は凄いと思います。楽曲の力がアルバムの肩幅をはみ出ています。ビートルズがアルバムの中で発表したくなかった気持ちも分からないではありません。しかし、利便性には勝てません。有無を言わさないキャピトルの勝ちでした。ビートルズのアルバムの中では、皮肉なことに結構なまとまりをもったアルバムになりました。実利の勝利 ←。ところでビートルズの研究はとことん進んでいて、ウェブを見ると全曲に解説が書いてあります。インターネット登場前からそんな解説書籍もありました。１曲１曲そうした解説を読みながら聴いていると、いろいろな発見もあってとても面白いのですが、そ-なってくると "聴く側の自由" も奪われるのでほどほどがよろしいかと思います。。🤔
Magical Mystery Tour / The Beatles (1967 Capitol)
