montana_sf16’s diary

気まぐれではありますが「過去記事」を少しずつ掲載していきたいと思います。※アルバム紹介について。⇒ バンド名~アルバムタイトル~(掲載年月) ←この順番になっています。何かご覧になりたいもの等ございましたら受け付けますのでどうぞよろしくお願いいたします。🙇‍♂️

ブレッカー・ブラザーズ ヘヴィ・メタル・ビ・バップ(2013―10)

f:id:montana_sf16:20231126162652j:image f:id:montana_sf16:20231126162707j:image💿️Heavy Metal Be-Bop - YouTube

ふらりと録音現場に現れて、わーっと演奏して帰っていく、そんな姿にはやはりサックスやトランペットが似合います。ドラムやアンプを背負って現れるわけにはいきませんし、ギターなんかだとたいていメンバーがいますしね。70年代から80年代にかけて、ロックやポップスのアルバムでテナー・サックスやトランペットが鳴っていれば、ほぼそれはブレッカー・ブラザーズだったというくらい、二人は引っ張りだこな兄弟でした。二人そろう場合もあれば、一人だけのこともありますが、どちらかの名前をアルバムのクレジットに見ることが本当に多かったです。お兄さんがトランペットのランディー。彼は学校でクラシックのトランペットを習いましたが、大学時代にジャズに転向、そのまま学校をやめてヨーロッパを放浪した後、アメリカに帰ってプロの道に入りました。ブラス・ロックのブラッド・スウェット・アンド・ティアーズがキャリアの始めですかね。弟の変な恰好をしているマイケルは、R&Bとジョン・コルトレーンに入れ込み、1970年に家を出てニューヨークに向かい、ビリー・コブハムのバンドに入ったことからキャリアをスタートさせます。兄弟は74年の後半にブレッカー・ブラザーズを結成し、フュージョン・シーンを代表するグループとなりました。この作品は、彼らの4作目にして初のライブ・アルバムです。  ~続⤵️

f:id:montana_sf16:20231127220556j:image f:id:montana_sf16:20231127220620j:image f:id:montana_sf16:20231127220523j:image 
f:id:montana_sf16:20231127220650j:image🎦Brecker Brothers Live In Barcelona - Some Skunk Funk - YouTube

彼らは82年に活動を停止しますが、90年代に復活します。兄弟ですからね。ただ、マイケルは2007年に亡くなりましたので、もう再結成はありません。合掌。このアルバムでの話題は何と言っても変態ドラマー、テリー・ボジオの参加です。三人は、フランク・ザッパ先生の「ライブ・イン・ニューヨーク」で共演しており、それが縁となってテリーがこのアルバムに参加したということです。他にギターとベースを加えた5人組の演奏です。テリーさんは超絶ドラマーですから何でもできますけども、基本はロックです。一方、ブラザーズはロックもポップスもお手の物ですが、根はジャズの人たちです。というわけで理想的なフュージョンです。両方から歩み寄ってスパークする感じです。ブレッカー兄弟の演奏は多くのミュージシャンのアルバムで聴き慣れているはずですけども、こうやってまとめて聴くのは新鮮です。もう吹きまくってます。特に彼らの代表曲「サム・スカンク・ファンク」では二人とも凄いです。解説の熊谷美広さんは「豪快でキレまくったテナー・ソロはマイケル・ブレッカーがサックス・シーンの頂点に立ったことを宣言しているかのような名ソロだ」と絶賛です。「1分58秒あたりから始まるフレイズ」が凄いということなので、タイムをにらんで聴いてみました。確かに凄いです。全体を通して、ランディーのトランペットも負けておらず、さらにはテリーも叩きまくるという、スポーツのようなフュージョンの傑作であります。何かホント凄いです。

Heavy Metal Be-Bop / The Brecker Brothers (1978 Arista)